ストラトが復活しました 〜 ナイトレンジャー、ブラッドギルス・モデル

先日、復活(レストア)を宣言したブラッドギルス・モデル(以下、BGモデル)のストラトが、ようやく完成いたしました!

電気系の部品をすべて取り換え、図面を見ながら配線をし、半田ごてを操り、テストすると大丈夫そうでした。

ドキドキしながら弦を張り、プラグインして、アンプのスイッチを入れました。

じゃ〜ん!ちゃんと鳴るではありませんか!はじめてのレストア作業だったので、心配でしたが、無事に完了しました!!


全工程はこんな感じです。

  1. 部品の選定、発注
  2. 古い部品を除去、清掃
  3. 静電気対策(→今回は銅箔テープをピックガードの裏全面に貼ってみました)
  4. 部品のとりつけ
  5. 配線(結線のみ)
  6. 配線テスト
  7. 半田づけ(もっとも緊張する場面です)
  8. 最終テスト
  9. ギター本体に取り付け
  10. 調弦、完成


1の部品の選定は、ネットが大活躍です。ネジの径など、間違えないように慎重に測って探していきます。1つ1つの部品は小さくて安いても、部品点数がかなりの数になるので、店頭で探していたら大変なことになったでしょう。

DIYのリスクがあるので、ここではそれをお薦めするつもりはありませんが、ある程度の電気器具の工作経験のある方なら、それほど難しい作業ではないと思いました。僕は、学生のときにラジオを作ったくらいですが、それくらいの経験でなんとかいけました。

しかし、幾つか注意点をまとめておきたいと思います。


1)配線
ストラトの配線はいろいろな方がすでにネットにアップしています。僕はコチラのサイトを参考にさせて頂きました。ピックアップ(PU)を買うと、その中にも配線図が入っていました。

しかし、PU切り替えのセレクターが国産と輸入品で配線が違うなんて、途中まで知りませんでした。国産(SCUD社のDM50など)は、入手しやすいのですが、ご覧になる図面が国産の前提なのか、輸入品なのかを知っておく必要があります。ちなみに、どう違うのかについては、コチラのページが参考になります。

お世話になったページの管理人のみなさま、情報ありがとうございました!


2)半田づけ
半田づけについては、ギター製作に限らず、いろいろな方がすでにネットでコツを書いています。僕も、経験はあると言っても、20年以上も前の事ですから、すっかり忘れてしまっています。作業に取り掛かる前に、情報を仕入れ、練習してみると良いでしょう。

ポイントは、いきなり半田づけをするのではなく、部品を半田ごてであたためておいて、その状態に半田を流し込むという部分です。部品が温まっていれば、溶けた半田があっという間に流れてくれます。量は少なめでも、しっかりと固定されていくようです。

その逆の、典型的な失敗例として、挙げられるのがイモハンダです。部品が温まっていない状態で、半田だけが温まると、活き場を失った半田がまるでお芋のような塊になってしまいます。これは部品の吸着には役に立ちません。これもネットで写真付きで知ることができました。

半田付けをする場所には、予め紙やすりなどで傷をつけておく、ボリュームポッドの裏などの平らな面に線を付けるときは、「予備半田」を施して、予備半田どうしを付けるようにすると作業が速やかに行える、などいろいろと学びました。もっとも緊張した場面でしたが、もっとも楽しかった工程です。

ギターの配線は、ビニールコードが多いので、半田ごてで溶かさないように、3次元を意識するのが大変でした。2箇所ほど、少し焦がしてしまったのはご愛嬌でした・・・。

 ※ ※ ※ ※

肝心の音は、ボディの実力が目立つようになりましたね。確か、定価12万円のストラトだったと思います。相応の音にはなりました。

それでも僕にとっては、思い出の詰まった一本なので、音の良し悪し以上に得るものがありました。

ちなみに、PUは、ナイトレンジャー仕様に戻して、ダンカンで揃えてみました。ブラッドギルスは、PJ Marxという既に廃盤になったメーカーのPUを使っているらしいのですが、僕はフロントとミドルをSSL-3のシングルコイル、リアをSH-4というハムにしてみました。

これを小型のマーシャルにつなぐと、以前に使っていたディマジオと比べて、80年代ロック色の強いサウンドになりました。

EMGなどの、半田づけを必要としないピックアップもあるのですが、サイトで音を聴いてみると、メタリカになってしまうので、頑張ってダンカンに揃えてみました。


以下は工程途中の写真です。


銅箔テープを付ける前のピックガード。どうやらこういう加工をしているものが多いらしい。


銅箔テープを貼った後。不要なところは、カッターできりとりました。


銅箔テープは東急ハンズで購入。裏がシールになっていて、作業しやすかったです。ノイズ対策としては、導電塗料をボディ側に塗るという方法もあるらしいのですが、ハンズでその塗料が入手できなかったため、銅箔テープにしました。比較はできていませんが、以前の状態よりもノイズは減ったようです。


新品の部品を取り付けた時点。このままずっと眺めていたい。


配線後の様子。ちょっとボケてしまいました。


新しいPU。PUの新しさよりも、ネジの光沢が目をくぎ付けにします。




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