Alcatrazz

音楽を文字にしようとする欲求は、聞いている頻度や好みに関係なく、突如現れる。おそらく、たまに聞く音楽ほど、ああそう言えばこうだった、とかいろいろな感動やら感想が沸き起こって、キーをたたくところまで行き着くのだろう。

うちのCDラックには、”ベスト盤”というくくりがあって、「何を聴こうかな〜」という気分のときは、そこに目をやって手にとることが多い。そんな1枚。

Alcatrazz(アルカトラス)は、邦題「アルカトラス」が有名なハードロック・バンド。イングウェイ・マルムスティーン(インギー)のこれでもかという速弾きギターソロとグラハム・ボネットの高音ボーカルが売りだ。

アルカトラス

アルカトラス

もっとも、インギーはすぐ脱退してしまったから、ベスト盤で聞けるのは6曲のみ。

もともと僕はベスト盤は嫌いで、何故かと言うと、売れ筋の曲ばかりを聴き続けると疲れるし、時代背景やバンドの背景、趣向、メンバーそのものが違う曲を聴くことがそのアーティストの作品に触れることとは違うように思っている。

そう思って、アルカトラスのデビュー作品を探してみると、どうやら出回っている量が極めて少なく、高値で取引されているケースもあるらしい。しばらくの間はベスト盤で我慢である。

インギーのソロは、時にしつこく、うるさいという人もいるけれど、それは僕も否定しない。しかし、一つのオリジナリティ、創造性という点で聴く分にはまったく気にならないし、シンプルに「カッコ良さ」を思えばいつ聴いてもカッコいいと思う。この人のギターソロは、ギターを弾くかソロの一音一音を”粒粒・・・”と追うと分かるのだが、メロディがしっかりと流れている。もともとクラシックをやっていた、というような話を聞いたことがあるけれど、そういう雰囲気も伝わってくる。逆に言えば、アルバム全体を通してそのスタイルなものだから、”お腹いっぱい”になってしまうのだろう。


【追記】Alcatrazzのアルバムが2010年1月に紙ジャケで再販されました。早速手にいれました。あまり多くは作っていないみたいです。お早目に。

ノー・パロール・フロム・ロックン・ロール (紙ジャケット仕様)

ノー・パロール・フロム・ロックン・ロール (紙ジャケット仕様)



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